宮崎入り


朝の便で宮崎入り。羽田はそこそこ混んでいたが、飛行機は割と空いていた。
空港から劇場に直行する。雨こそ降っていないがあいにくの空模様で、本番までこんな感じらしく。ううう。
劇場に入ると、すぐにピアニストと顔合わせに。着替えて舞台に行くとすでにピアノを弾いているバヴゼ氏が。「Oh! じゅんさんー」と声をかけて寄ってきてくれる。送った映像をみて気に入ってくれたようで、早く合わせたい!とノリノリ。夜の本番が同じ舞台で入っており、1時間ほどしか舞台が使えないため、急いで頭から止め通しをやっていく。ピアニストは気さくな方で、一つ一つ「ここはこんな感じだな」とか「そこなんだけど、アクションで音を決めるからこんな感じの動きができるかい?」と提案もしてくれる。いくつか新しい要素も加えつつ、なんとか最後まで通しができた。
終わって舞台裏で軽く彼と話す。曰く「ノルマンディーに家を買ったらドビュッシーの親戚がそばに住んでで」とか「ドビュッシーの性格はさあ、」などなど、今回の演目に関連した話をいろいろしてくれた。どのジャンルでも最前線にいる人は総じて同じ匂いがする。茶目っ気もありつつ、真っ直ぐで子供のような情熱を持ち続けていてパワフル。また明日ねー。と彼はピアノのある部屋に去っていった。劇場では様々な音楽家が行き来してリハーサルを行なっており、音楽祭の雰囲気真っ只中。
夕方から照明家を交えてスタッフミーティング。照明家の方に「20年ほど前に水と油の時にご一緒してます」と言われ「ひょえ!」となる。そういえば昔水と油でここに来たなー、と懐かしい思いが。スタッフと共に1時間ほど進行と段取りの確認を。いくつか懸念事項はあるが明日現場でやってみて。舞台では夜の本番の仕込みがすでに終わっており。といっても椅子がひとつあるだけで、音楽の本番は演劇やダンスに比べると仕込みが少ないよなー。その夜はミーシャマイスキーのバッハで、東京の知り合いにチラシを渡したら、「ミーシャマイスキーもやるんですか!すごい」と驚かれた。僕もぜひ聞きたかったが、チケットは早々に売り切れており、コンサート拝見は叶わず、日が暮れる前にホテルに戻ってご飯を食べに街に出た。ホテルから繁華街に向かう途中にある県庁舎と久しぶりに対面しつつ、感慨に耽る。