人が集う場所  ダンスとごはんvol.6 〜GoGo!アフターファイブ!〜

昨日SNSでこんな記事が流れてきた。
note.com
劇作家演出家の岩井秀人さんによるこの提言は、僕らがまさにイメージしてたことそのものなんですよ。お酒やご飯を楽しみながら、ダンスを見てそれについて聞いたり話したりする。これは何かっていうと、人が集って語らい合う。ということなんですよね。上演される演劇やダンスはそのためのお題目でいいわけ。
コンテンポラリーダンスの界隈でも昨今観客の減少と固定化というのが長年の課題なのですが、それは作品(コンテンツ)の質を上げることだけでは解決しないのではないか。というのが自分の実感なのね。必要なのは場なんですよ。それも出る側じゃなくて見る側の。そしてその両者が交差し合うような。作品とそれに伴う思い、みたいなものを掬い上げる場所がSNSだけだとちょっとお寒い。今見た作品をSNSで呟く前にちょっと他の人の感想も聞きたいななんて思いは、一人で見にいってたらなかなか難しいわね。そんなダンサー、観客の両者を掬い上げるような場ができたらなあと思ってもがいていたのですが、京都のコンテンポラリーダンス界では以前からそのような試みをUrBANGUILDがやっているわけ。その代表的な企画がFOuR DANCERSという4組のダンサーによる公演で。今サイトを見たら今晩(12月5日)でなんと269回!すげー!
urbanguild.net
そもそもは街中にあるライブハウスで、ちょっと天井が高く、きちんと設置された舞台がソロやデュオのダンスにもってこいとこの企画を始められたそうで。京都のダンサーの舞台写真、みんなここのホリゾントをバックに映ってて、京都はいいなあとずっと思ってた。劇場やダンススタジオじゃないのもいいんだよね。ライブハウスなんだけど、お酒やご飯も充実していてレストランとしても稼働していて。まだ食べれてないメニューがたくさんあってそれを毎年一つ一つ制覇していくのが楽しみになってる。そんな雰囲気が観客を温かく出迎える最高の演出になっているわけね。東京でもセッションハウスという長年にわたって東京のコンテンポラリーダンスを支えてきた老舗がありますが、あそこはダンススタジオなのよ。ダンススタジオって普通の人が長居する場所じゃないじゃん?その雰囲気の違いにそろそろ目を向けるべきだと思うんだけど。出てる人、踊ってる人が主役になっちゃってる感が、いづらさを増すと言いましょうか。本来は観客が主役にならないといけないんだよね。客席が、ロビーが舞台にならないと。で、本番を鑑賞した後は観客自身がアフタートークをするべきなのよ。併設のカフェでお気に入りの飲み物(要アルコール!)を飲みながらね。
話は戻って岩井さんの提言はそんな思いを代弁してくれる文章でした。僕らもそんな時間に向けて最後の追い込みを頑張ってます。

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イベント情報
アミジロウ&じゅんじゅんSCIENCE ダンス小作品集
「ダンスとごはん vol.6 〜GOGO!アフターファイブ!〜」
★日時
12月14日(木) 19時開場、19時半開演
★会場
UrBANGUILD(アバンギルド)
京都市中京区材木町181-2 ニュー京都ビル3F
http://urbanguild.net
★出演
アミジロウ
じゅんじゅんSCIENCE (高橋淳、久井麻世)
夏目美和子
辻るりこ (baghdad cafe‘)
白井宏幸 (ステージタイガー)
鍋海光 (ステージタイガー、魅殺陣屋)
★料金
前売 2600円 当日3100円 (どちらも1ドリンク付)
★ご予約
https://www.quartet-online.net/ticket/iiaamac
◯ダンスとごはん とは
舞台俳優・コンテンポラリーダンサーとして活動しているアミジロウが、敬愛するカンパニー“じゅんじゅんSCIENCE”を招いて毎年開催しているダンス企画です。10分前後の小作品をオムニバス形式で上演。作品上演ごとに作家やダンサーの解説や感想などのおしゃべりを挟みます。ややもすると難解に見えるダンス作品を言葉にしてみることで作品の味わいを深めようという試みです。
今回はゲストには夏目美和子さんをお迎えします。
またアミジロウは俳優仲間を招集しダンサーではない身体のアンサンブルでダンス作品の創作を行います。

主催:アミジロウ企画