宮崎国際音楽祭


出演することになった。
だいぶ昔に一度出たことがあって。その時はシャルル・デュトワの指揮でシェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」をやった。白い衣装でピエロをやったんですよ!現代的にしてジャケットとパンツスタイルでしたけど。シェーンベルクの曲は難しくてね。なかなか体に入ってこなかった。現場ではリハが始まるといきなりガッツリ音が出て、ダンスのリハーサルとの違いに驚いたりも。
お声がかかったのはその流れだと思うけど、今度はフランスのピアニスト、ジャン=エフラム・バヴゼとのコラボレーションで、彼の得意なレパートリーのドビュッシーで作品を作ることになり。2月のキラリふじみが終わってから、急いで資料を集めたり音楽家に話を聞いたり。ドビュッシー自体は有名な曲しか知らなかったのね。「月の光」とか「亜麻色の髪の乙女」とかさ。
「映像」というピアノ曲は今回初めて聞いて。それはいくつか劇場から提案があって、その中から選んだんだけど。そもそも「映像」て日本語で聞くと違和感あったのね。その時代に恐らくフィルムってあったけど、今のような映像という使われ方はしていなかっただろうし。元々のフランス語はImagesであくまでも日本語になってる「イメージ」の方が捕まえやすいのかもと、いろいろ資料をあたるうちに見当がついて。そこから音を聞きながら、アイディアを膨らませていった。
とにかく、久しぶりのソロ出演&コラボレーションなので、緊張しつつもスムースに作品作りは進んだ。春のこの時期って稽古場が快適で気持ちいいしね。冷房も暖房もいらないし。途中宮崎の劇場に日帰りで打ち合わせに行き、仕込みも万全。
これから移動でいよいよピアニストと顔合わせ。水曜には本番です。

第27回宮崎国際音楽祭 Special ConcertⅡ
5月11日(水)「光と影の色彩」〜ピアノとダンスで描く印象派
メディキット県民文化センター宮崎県立芸術劇場
演劇ホール
ピアノ:ジャン=エフラム・バヴゼ
ダンス/振付:髙橋淳
http://www.mmfes.jp/2022/