WSショウイング本番

午後一時からリハーサル。改めて昨日通した部分の稽古から。個別に分かれ作業。ペアでやる振りが相手が変わるので一人一人と流れを稽古する。そんで通し。終わって駄目出し。「もっと相手を感じろ」という話だったのでみんな慎重になっていたらしく「フラットだった」とのコメント。もっとダイナミックにとの意見。相反する事柄を同時に意識すべきなのは当然だが、当然のごとくいきなりは無理。「今煮込んでる最中だからさあ!」と思わず吐き捨てる。
休憩してからもう一度通し。繊細になりすぎて空気までが重くなっている、という意見は解決策が見つかり何とかなった模様。それと最後のダンスシークエンスは汚くなってきているとのこと。そのシークエンスだけをまた稽古。振りがありどこで入ってもいいしどこで抜けてもいいという趣向で良くクラスでもやっているパターン。しかし今回のは、向きも変えていいので交通事故も起こりやすい。ま、ギリギリなところを狙っているんだろう。この辺りはまさにヴィム・バンデュケイビュス直系の匂いあり。水と油でもギリギリなのは随分やったけどあん時は厳密な交通整理をしてたのだ。それも民族性の違いなのかもとも思う。
その後もう一回通しをして終わったのが6時ちょい前。入れ替わりに急いで舞台監督がセットアップを始める。
客席は正面と奥に3列ずつ。7時半開演だったが開場は5分前。
最初に入った時に観客には席に着かずに舞台エリア入ってもらいたいとの趣向でぎりぎりに中に呼び込む。初めはダンサーが一組ずつペアになるのだが、それを至近距離で見てもらいたいとのねらい。そこからしばらくして観客を席に導いていく。この流れは新鮮でやっている僕らも驚きがあった。
これね、最初「無理だよ!」って話になってたのね。多分日本の観客は椅子を見つけて座っちゃうだろうと。人ごみの中で始まるという風にならずに、最初から席に座って眺める感じにしかならないんじゃないのと。
しかしとても上手く行ったのな。照明などの演出も上手かったのだろう。彼の思う通りに空気は進んだ。
流れ自体はGPの方が良かった気もするけど。僕自身は本番あまり上手く行かなかったし。
終わってアフタートーク
観客からの質問があり、「二人で倒れ込む動き」があるのだが、それを日本人同士でやっているのを見るとよりタブー感がある。作っていて意識しているのか?(詳細は忘れた)という内容。
その場では話が流れ上手いこと分からなかったので打ち上げで聞いてみた。
特に意識はしていないらしい。というよりそれをやってみたいからやったと。自分はこう感じたからそれを投げかけたのだ、と。
これ、アーティストの姿勢としては全く正しいのだな。(この項続く)