後半戦

本番ウィークもいよいよ後半戦。ロングランてダンスだとなかなかないのだけれど、僕はなんとしてもやりたかった。動員が〜なんていってるけどそれお芝居の世界も一緒なんだよな。ま、劇場側のサポートがあって初めて成り立つスタイルではあるけど。アゴラ劇場にはいつも感謝しています。
明らかに場所に馴染み始めギアが入りだしたダンサーと作品に改めて「百回の稽古より一回の本番」という金言を思い出す。平均的な(コンテンポラリーの)ダンサーに比べて役者が圧倒的に強いのは客を前にした経験の数の違いがまずある。作品に対する意識も違えば、お稽古発表や一日二日の本番という「祭りの感覚」から脱していない人はダンサーに多いような。お稽古ダンサーっているけど、お稽古役者っていないし。うんざりするこの種のやり取りは今に始まったことではないがやっている作品が目の前の観客だけでなく世界の、そして未来の観客に向けている意識がどれだけあるかは作り手にも厳しく問われてくる。
自分なりに舞踊の歴史に対しての問いかけであり批評なのよ。大文字の舞踊史だけでなく、ここ数年に限った日本の舞踊史に対しても。稚拙ではあれど必死に考えつつけていることは疑いようのない事実なわけね。その「我思う故に我あり」なデカルトマインドでかろうじて人前に作品をさらしているわけ。
でも、かろうじてではあるけれど必死だから、そんじょそこらのことでは揺るがんよ。悪いけど。