LED

週末に照明のワークショップに参加した。
LEDの照明をコンピュータで制御してプログラムを作って体験する、というヤツだったが、知り合いの振付家がやっていることや単純な興味もあっていそいそとお台場に向かう。
LEDは最近信号とかに使われているヤツね。あの丸いちっちゃいぼつぼつが車のナンバープレートくらいの長方形の薄くて白い箱の中に入っていてそれを舞台上においたり、天井から吊るしたりして使うのよ。
コンピュータではその照明の明るさと色を自由に決められる。それを時間軸上において音楽と同期させられるのね。ソフトの中には音も取り込めるのでソフトを各自パソコンにダウンロードしてやってみた。
色々特徴はあるんだけど、普通の照明は照明の機材に一つ一つフィルターを入れて色をつけるのね。薄いセロファンみたいなヤツを。それが必要ないわけね。パソコンで好きな色を選べばいいだけだから。あとは低電力で熱を持たないのでいきなりついたり消したとかがかなりビビッドに出来る。普通はいきなりつけても若干ボワン、とするのよ。消す時もそうで、電球自体が熱を持っているものだから、突然消しても真っ暗になるまで〇秒ってわけではないのね。身近なところで言うと白熱灯と蛍光灯の違いというか。でもってそれを極端に使うとストロボ効果も簡単に出来る。で、そのストロボに色を付けることも簡単。
低電力で熱もでない、制御も簡単、持ち運びも便利、と、いいことずくめなようだけど、低電力ってことは結局絶対的な光量が低いのね。その照明だけでは多分全然暗い。ワークショップでも舞台奥と左右は白い壁で覆っていて反射を良くする工夫をしている。色ものりやすいし。明かりのあたる感じも蛍光灯に近く、影がぼやける。だからスポットライトみたいなのは不得意。
、、、ってな感じの照明機材の、特徴を知るのにはいいワークショップだった。実際にそれを使った作品も初日に見られて、講師をしてくれた照明デザイナー振付家は勿論そういう諸々の特徴は十分に解っていてそれをふまえた上で、という印象の舞台作品にちゃんとなっていてようは使い方次第だなと思った。そしてこれからなんだろうな、とも。
制御しやすくコストが低い、ということはある時フィルムからデジカメみたいに一気に変わる可能性があるってことで、そのうちほとんど通常照明と変わらないようなことが出来るようになっていくんだろう。普通の照明と組み合わせて使うのは既に行われているし、そのうちにLEDのスポットライトとかも出てくるんだろう。
あえてこれを使う必然、なんてのもまずは使ってみないと分からないし、講師の方も、みんなで使いつつ可能性を探っていきたいと言っていて、参加者のショウイングでは様々な取り組みが見られた。中でも面白かったのは、LEDの照明を並べ替えて時計のデジタル表示を作っていたチームで、「せっかくの最先端機材でなんと無駄なことを!」とものすごい脱力感におそわれ笑えた。音と照明をコンピュータで制御しといて時計かよ(笑)!そこだけ「仮装大賞みたい」になっていて爆笑。しかも本番で並べまちがえて、文字が変な感じになってたし(笑)。
みんなでああだこうだやるってのは正にこういう出会いがあるのが最高で、一人では思いつかなかったことに気付かされる。無理矢理だったけど参加して良かった。