作る以前〜リサーチのための時間が欲しい

タイトルに書いた通り。まとまった時間が何より欲しい。今年はコロナの緊急事態宣言で4月から5月末まで勤め先が休業となったので(お給料は出た!)、その時に稽古&クリエイションができればよかったのだが、世界的な緊急事態の緊迫感&稽古場も一斉に閉まっておりそんなテンションにならず。かろうじて始めたランニングが習慣となったことはとてもよかったが。
で、まとまった時間の話である。サラリーマンとなるとまとまった休みが取れる時期は限られている。芸事に関わっていることは勤め先に話しており、また、公演のたびにチラシを配っていることもあり「高橋さんはあれだから」と理解を頂いているのと、直属の上司が懐の広い人で、ある程度まとまった休みも咎められたことはない。しかしながら公演を伴わない単なる稽古にまとまった休みをとることはさすがに躊躇われるくらいに日和った芸術家になりさがっている現状、年末年始は貴重なまとまった休みなのである。
けどまた別の問題が。年末年始は年末年始であるからして、大概の公共ホールや稽古場は一斉にお休みで使えないのだ。大体28とか29日から1月3日とか4日まではガチで休み。せっかく朝から晩まで稽古やクリエイションができるぞう!と盛り上がってみても場所がないと始まらない。本格的なアーティストインレジデンスをやっている施設や団体のプログラムは1年以上前に募集が終わっており、テンポが合わず。そんななか、11月の頭に文化庁の継続支援事業の追加申請が発表された。これは地方の知り合いに声をかけて、開いている場所で滞在&稽古を事業化しやらせてもらおうと、知り合いに打診してみた。
せっかく行くなら楽しくて暖かいところ!と宮古島児童劇団をやっている友達に聞いてみる。久しぶりに会えるし一緒に稽古もできんじゃね?と。すると宮古島でもいまだにコロナで公共の稽古場が使えない状況が続いており外や駐車場で集まって稽古しているとのこと。だよねえ。あとは民間の稽古場、合宿サイトなんてのもみてみて稽古場を探してみるが、なかなか二人で稽古するちょうどいい稽古場がある合宿施設なんてないんだよね。大勢の集まりには対応してても。向こうもたった二人で来ても商売にならないだろうし。そんなこんなで探しているうちに昨年フェスティバルに呼んでもらった枝光のアイアンシアターを思い出した。昔北九州芸術劇場で「迷路のつくりかた」という作品でお世話になった舞台監督が今年から運営に関わっていることもあって相談してみた。すると「お貸しします」とすんなり快諾をいただく。なんでも会議室然としていた2階の稽古場も、床を作りリノリウムを貼った素敵なスタジオにリノベーションしたそうで、渡りに船とこれに乗っかる。よっしゃー、これでじっくり稽古とリサーチをやろうなんてほくほくしてたら、その舞台監督兼劇場支配人Mさんから「せっかく滞在するなら公演やってください」とのオファーが。
続く