ザクセンハウゼン

帰国を前にして、行こうと思いながらまだだったベルリンにある強制収容所跡地へ。
ザクセンハウゼン強制収容所 wiki
ベルリンから30分ほど北に向かうS-Bahnに乗るとオラニエンブルグという駅につく。

そこから20分ほど歩く。駅を離れるとすぐに田園風景というか「田舎」な風景が続きドイツ最大の都市ベルリンとはいってもちょっと離れるとノンビリしたもんだなあと。

町の片隅にひっそりとたたずむ収容所と記念館が見えたときも、晴れていたこともありノンビリした空気が辺りを包んでいて残酷なことが行われたことは想像しづらい。かろうじて門をくぐるときには感じ入るものがあったが。

中はだだっ広い三角形で宿舎はほとんど残っておらず。大きな記念碑と再現されたであろう宿舎が幾つかあるのみ。しかし宿舎の内部に入り拷問の器具や実際に使われた衣服等を眺めているとさすがに気持ちも重くなってくる。外壁の直ぐ外側に設けられたガス室は思ったより小規模な跡が残るのみだったが、寒々しいものがあった。
静かに見学しながら一応ガス室跡の写真も撮っておこうとカメラのスイッチを入れたとたん「ビョエィィィィ!」と変な音をだしてレンズが出っぱなしになったままで止まってしまった。偶然とはいえ余りのタイミングに背筋が凍る。
惨劇があった場所である。何も無理に撮ることはなかろう。そう思い反省しながらカメラをしまう。この季節のベルリンにしては穏やかに晴れてつつも少し強い風が吹いていて高い建物や電線が全くない空に雲がすぎていった。
ただただ静かだった。