MICKAËL LE MER

Vivo / MICKAËL LE MER
会場はPODEWIL。

ソロ作品が続いたところで久しぶりのアンサンブル。しかもヒップホップ。男性6人組。時間を間違えていて、走って劇場に到着したら何とか滑り込みセーフ。
四角いロッカーのようなワクのオブジェを各自動かし、舞台を仕切っていく。それの周りでブレイキング系の踊りで空間を動いて行く。全体的に技を見せるというより、作品の世界観を描いていく印象。いわゆるバトルっぽいシーンもあるが流れに組み込んである。オブジェを組み合わせ、その周りをパルクールっぽく動いて行く。
本作の動画ありました。

パルクールとブレイキングのミックスのような仕上がりで。あと、やはり筋肉質の男が6人舞台に上がると迫力あるね。中でもアジアンっぽい人が一人いたけれど、彼が良かったなあ。動きがしなやかで着地が柔らかい。そういえばロンドンの知り合いも「日本人のヒップホップダンサーはスゲエ。あと韓国もヤベエ」って言ってたけど、アジアの身体ってヒップホップと相性いいのでしょうかね。
後半になり、上半身を脱いだ6人がばりばりと踊っていって大団円に。
構成もよく考えてあるなあと。ヒップホップがコンテンポラリーダンスの舞台に上がるようになって久しいですが、既にこういう世界観を作品で見せてくる人たちが出て来ているんだなあと。
適度に派手な場面もあり、音とともにキメル所は決めて、とサービス精神も忘れないところはヒップポップの出自を上手く作品に取り入れていますが、全体的にストリートの持っている「技を魅せてナンボ」というスピリットは控えめの味付けで、あくまで1時間を「作品として観せる」という、そのバランスが良かったなあ。次の作品を観たいと思わせる人たちでした。