『Pina』見てきました。

junjunscience2011-02-27

うちの近所の映画館でやっていて、何人かで見に行く。
これ、すごいよかった。
ピナの主な作品『春の祭典』『コンタクトホーフ』『カフェ・ミュラー』などの場面を劇場で撮り直したり野外で撮ったり。ちょうどいい時間でダンサーのインタビューが入り、まるで幕の内弁当のようにピナの作品を楽しめる構成になっている。3Dも別にいらないという意見が多かったが、僕は「いいんじゃない」と思った。こういうギミックがアートなダンス映画に使われるのなんて初めてだろうし、そもそもこれだけお金をかけてダンス(コンテンポラリーね)を撮った(扱った、ということでなく)映画は初めてなのでは?
何よりもヴィムベンダースの撮る「絵」が素晴らしい。ま、茶目っ気もあるし、CMっぽいんですけどね。しかし、ダンスそのものが(イメージとしての)強度があり、そのお膳立てに負けないが故、これだけ豊かな味わいがあるのだろうね。崖っぷちから這い上がってきたダンサーが駆け上がるエネルギーをそのまま踊りにぶつけたり、工場のパイプが走る中、ただただ踊ったり。ヴッパタールの町で踊るシーンでは、めちゃくちゃいいタイミングで頭上のモノレールが通り過ぎる。あれ絶対モノレールに「キュー出し」してると思うぞ(笑)。内容話しちゃってるけどネタバレ云々っていう映画でもないから。
俺、今までピナの作品を何本も見てたけど、単純にこういったダンスのよさに気づいてなかった。見終わったあと、なんかおいしいお酒を飲んだように酔った。酔っぱらったよ。もう一回見に行くと思う。
いやあ、ピナさんヴィムさん、おつかれさまです!(イノキ↑さんと呼ぶ感じで)と言いたいね。ヴィムさんウチの近所に住んでるらしいから、今度見かけたら「おつかれさまでした!」と挨拶しときます。