ビザ

滞在許可(ビザ)の申請に行く。
先週行ったら劇場に書いてもらった招聘状の日付が古いので書き直してもらえと。どこでもそうだがこういうお役所の応対は何故か高飛車。こちらの書類(文化庁から発行された正式なやつ)をさも疑わしそうに眺めておった。ちゃんとサインと判子押してあるだろ!おいおい、日本の政府に喧嘩売ってんのか。しかも3ヶ月とか言ってるけどオレ一年いるんだよ。果たして通じてるんだろうか?受付が英語しゃべれるだけでもラッキーと何処かに書いてあったが、とにかくしかし、こちらの英語もおぼつかないため、今日は念のために新たに書いてもらった招聘状とともに劇場の担当、Gabrieleことガビについてきてもらうことに。
ここでは、名前のアルファベット順に受付ブースがあり、受付前にある番号カードを引きその番号順に受け付けるのだが、その機械が壊れている。だのに電光掲示板はときおりピンポンと鳴り、番号を点滅している。しかも朝9時だってのに、いきなり900番台とかの番号がチカチカ。いきなりのコントのような展開に、周りのみんなも「どういうこと?」とあきれ顔。
すいていたのでそのまま受付ボックスに入り、人を呼ぶ。先週オレをあしらった役人(ジュリアン・ムーアを男にしたような女!)登場。ガビが「まかせて」とばかりにまくしたてる。しかしドイツ語って独特だなあ。オレの耳にはいまだに小鳥のさえずりですけど。来月から語学学校通うけど正直自信ないわ(笑)。
すったもんだしたあげくとにかく手数料を払うことになり、下の階にある支払機で支払う。20ユーロ。で、再び受付にいくと呼ぶから待つように言われる。しかし一向に呼ばれる気配なし。しびれを切らし再び受付のドアをノック。するとジュリアン・ムーアが出てきてビザを渡してくれた。が、そのビザはやはり3ヶ月の仮ビザで、ちゃんとした申請のために他に書類がいるとのこと。いわく、保険証書とか、劇場の正式な書類とか。お前先週オレが提出した保険証書突っ返してきたくせに!しかもオレ個人のCVもいるらしい。その他に50ユーロと書いてある。何だよまた金取んのかよ。どうなってんだいったい?
思うに、今回劇場からは「アーティストインレジデンス」という名目の招聘状なのだが、これが「アーティストの滞在制作」で、つまりはお前、労働するんか?と思われているらしいのだ。まあ、何かを作ることにはなるだろうし、それを人に見せることになるかもしれないけれども、それにおいていっさい金銭はいただかないのだから(文化庁の規定でギャラをもらってはイカンのね。今回はあくまで公費を使った研修ということなので。書類にも英語で研修と書いてある)問題はないと思うのだが、しかし向こうにどうやらその事情は通じてないらしく。むしろ外貨を持ち込んでんだから歓迎されてもよかろうに、、、。
帰り道ひとしきりガビが文句をぶちまける。ご丁寧に英語でshitとか broodyなど。なるほどむかついた時はこう言えばいいんですね。いい英語の勉強になるなあ。いやマジでホントに。
うーん、もう少し続きそうですわ。ビザ申請。
偉そうな仮ビザがむなしい。