お正月に上野の科学博物館の大ロボット博にいった。
そこでホンダのアシモを見たわけね。すごく興味深かったのは体重移動のこと。人間の歩きは通常体重を落下させ続けていくんだけどそれをマイムでは時間を可変させる場合(スローモーションとかね)に落下をどうするかという問題がある。単純には落下した時点で通常の時間に戻ってしまうのでそれを体制変化のつくりかたとか重心の移動と支点の移動のタイミングをずらすという方法で複合的に捕まえるんだけど、それに近い状態で歩きを作っているのかな、と思ったわけ。
アシモの通常の歩きはちょっとへっぴり腰に近い感じで、先に足を落下地点に移動してから体重を載せ変えているのね。出来るだけ落下の状態を少なくするというか。足がつく直前に足が出るという感じより先に足を持っていってから重心の移動をするのかな。ちょうど泥棒コントの「抜き足差し足」をさりげなくやっている感じとでもいうか。走るときもその応用でやっている印象を受けた。だから頭や腰が常に上下するスタイルなのよ。これはアシモの足(foot)が一枚っていうことも関係するのかも。人間だとつま先が動くからかかとから入ってつま先で微妙にけるということをするし腰も歩きによっては振り子のように左右に揺れる。それらを複合的に使って人間は身体をある一定の高さで移動させ続けるということが出来るんだけど(勿論微妙には上下してますが)それにはつま先の微妙なクッションや体全体でのショックの吸収といったことも関係しているのかなと思った。ま、あくまで素人目の第一印象ではってことですけど。
しかしそれを科学的に数値に置き換えてプログラムしていくわけでものすごい技術力だわ。アシモをナマで見たときは素直に感動した!多分開発チームは人間の「歩き」に関する相当なオタクになっていらっしゃるのだろう。しかもバリバリの理系で!アトムまでもうすぐじゃん、と思い「今が未来だ、未来とともに歩んでいるんだ」と背筋がゾクゾクした。
ああ、よだれが出るほど開発チームの人にお会いたい!会って「歩き」の話や体重移動の話とかしたいよう!